マスク再考 その1 『マスクは怖い?』

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   (2018/04/24撮影)

       
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ホイシュヌッペンと抜き差しならない関係になって、もう9年になる。
彼の名前を日本語に直訳すると「干し草鼻風邪」。
何のことはない。花粉症である。
文字通りこの干し草用の雑草が、こちらでは抗原の筆頭なのだ。

干し草作りが始まる晩春は、私にとって受難の季節の幕開けでもある。
トラクターが疾風のような凄まじさで牧草地を揺さぶり、かき混ぜ、花粉の雨を降らせるからだ。
たちまち私の体は機関銃に豹変し、ところかまわずクシャミの弾丸を飛ばしてくれる。


あれこれ試してみたものの、私のヘソ曲がりな体質に合う花粉対策が見つからず往生していたら、思い出した! 
マスクだ。マスクなら副作用の心配もいらない。

マスクの習慣のないこの国で使うには少し勇気がいりそうだが、背に腹は代えられない。
一時帰国の際に日本からどっさり買いこんできた。

時季到来。
早速マスクをして家を出た‥‥まではよかったのだが、私道の石の階段を下りて通りに足を踏み出したとたん、早くもめげてしまった。

マスクをみた6歳か7歳くらいの男の子が、ギョッと眼を見開き後ずさりするや否や、身をすくめ、一目散に逃げ出したのだ。

裏通りから大通りに出ると、今度はそぞろ歩きの人も急ぎ足の人も立ち止まり、いっせいにマスク目がけて直球の視線を投げかけてきた。

わざわざ車を脇に止めて窓から身を乗り出してきた殿方など、頭を左右に振りながら、天を仰いでタメ息をつく始末だ。


「マスクはやめた方がいいと思うよ。変質者と間違われる恐れがあるからね」

夫に悪い冗談で脅され、それ以来マスクの出番はなくなった。

それにしてもこちらの人は目の保護には躍起になってサングラスをかけるのに、同じ敷地にある鼻と口には何故こうも無防備でいられるのだろう。

目をパチパチさせながら夫いわく、「文化の所産じゃないか?」

つまり自己主張が善とされる社会の仕組みの中では、口元を封じるものには無意識のうちに抵抗を覚えるようになる、というわけである。

詭弁の臭いがしないでもないが、しかしあながち間違いではないかもしれない。マスクを愛用する我が国には、口を閉ざしていた方が生きやすいところが確かにあるからだ。


今では大量買いしたマスクも、箪笥の奥で永遠の夢をみながら眠り続けている。
もったいない。

何か効果的に、マスクをこちらの人にアピールできる方法はないものだろうか?


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  (撮影 20118/04/24 おらが村にて) 

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2018-04-28 23:58 : 【花粉症&マスク事情】 :

舌の成長タン

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(2018/04/24 おらが村にて撮影。左上に見えるのは私が裏山と呼んでいるユートリベルク)

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今日の記事は、4月26日付けの記事『もしかしてそれ 私のこと?(^^;』の続編。
なので、参考にさせていただいたのも昨日と同じ 『心を揺さぶる101の名言』(日経電子版)。
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『舌の成長タン』(←このタイトルは私のオリジナル 笑)

お断りしておきたいのだが、今日のタイトル 「舌の成長タン」 の 「タン」 は「譚」と、tongueの「タン」を掛け合わせた言葉。 

それから、「舌」 というからには 「食」 がテーマだろうと直球で受け取ってくださった方、ごめんなさい。 そっちの意味じゃなくて、あっち(どっちや?)の意味なんです。(^^; 

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さて、その 「舌」 に絡んだ今日の名言は↓これ。

「汝の舌に 『わからない』 という言葉を教えよ。
さらば汝は成長できるであろう」 


これ、マイモニデスの言葉だそうだが、さてと、マイモニデス‥‥。
この名前、聞いたことがあるような気もするが、ないような気もする。
(ここで、ちょっと脳の記憶室をかきまわしてみる。) 

ない。ありません。 ということは 『わからない』 。   
 
そこで、インターネットで検索してみる。
その結果:「1135年生まれ‥‥。ガバリスト‥‥」

ちょ・ちょっと待って、ガバリストって何?  『わからない』 

で、これも検索。
その結果:「ユダヤ教の伝統に基づいた創造論、終末論、メシア論を伴う神秘主義思想」 で、「独特の宇宙観を持っていることから、仏教の神秘思想である密教との類似性を指摘されることがある」

これは聞き捨てならない。私の実家は香川県。その密教の代表である空海が伝えたところの真言宗なのだ。そんなことから以前、司馬遼太郎の『空海の風景』上下を買って(一応)読んでみたことがある。

が、どうでもいいことは理解できても、肝心要のコアな部分がよく 『わからない』(けど、空海の思想を本当に理解できる人っているんですかねぇ、と自分の無知を慰めるために言ってみる)。

で、えーと、何の話をしてタンでしたっけ?
あっ、そうそう、上記の名言を吐いたマイモニデスって誰?の話でした。

検索結果の続き;「1135年生まれ‥‥。カバリストであり、アリストテレス主義者であると同時に新プラトン主義者。この二つの思想を両立させようとした哲学者」 であったと‥‥。

あ~、しんど。

私のようにシンプルな脳みそを抱えている者が舌に 「わからない」 という言葉を教え込んでしまうと、いっくら時間があっても足りない。

この調子で行くと、三途の川を渡りながらどころか、彼岸暮らしが始まってもインターネット検索にしがみついていないと成長できないような気がする。

こわ。(^^; 
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(私はこのヒゲに知識をいっぱい蓄えてます。何でもわかります)
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(俺、なーんも分からん。
けど、日本の明石家サンマさん、分かりますぅ。
彼のファンなんや。歯歯歯歯)
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2018-04-28 00:33 : 【笑(ショー)ルーム】 :

もしかして それ、私のこと?(^^;

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(トップのこの写真↑と最後の2枚は2018年04月24日撮影) 
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          『心を揺さぶる名言』 (但し、どう揺さぶられるかは人それぞれ 笑)


「批判を避ける方法は一つしかない。何もせず、何も言わず、何者にもならないことだ」 
(アリストテレスの名言)

こうなると、もう死んだも同然。生ける屍として生きて行くしかない。
と書いて、ふと考えた。
じゃあ我々日本人はどうなんだ?

どうも2番目の「何も言わず」が特に引っかかる。

たとえば勤め先などで上司に対する不満が飽和状態になったとしても、なかなか言い出せない土壌が日本にはある。
上司から筋道の通った批判をされるだけなら、言っただけの価値は出てくる。

怖いのはジメジメとしたいじめに変わる第二幕。
挙句の果てには、勤め先を放り出されることだってあり得るだろう。

もっと怖いのは、日本のご近所さんの国々で起きたように(或いは、起きているように)反論しただけで牢獄に繋がれたり命を絶たれたりするケース。

言いたかないけど、民主制、つまり国家の主権が国民にあるかどうかという点では、日本を含むアジアはかなり後進国のように私には思える。

近い将来、日本もお隣さんの国々のように「おかみ」に向かって何も言えなくなったら、どうする?


「大切なことについて口をつぐんだその日から、私たちの人生の終わりが始まる」 
(マーチン・ルーサー・キング・ジュニアの言葉)

大切なことなのに口をつぐまざるを得なかった例なら枚挙にいとまがない。
とすると、私の人生の終わりは、もうとっくに始まっている?(^^;

いや、なにも口をつぐまなくてもホンギャと産声をあげたその瞬間から、みーんな人生の終わりに向かうベルトコンベアに乗せられて来たんじゃなかったっけ?(そういうことじゃないでしょ、系さん!!!)

            「口をつぐんだ方がいいのかどうかは、なかなか難しい問題だよね」
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さて、次に行ってみよう。

「こどもを上手に育てたければ、一緒にいる時間を2倍に増やし、かけるお金を半分に減らしなさい」
 (アビゲイル・ヴァン・ビューレン)

これは素晴らしい! 
お金をかけずに一緒にいる時間を長くすれば、パパとママは何か工夫を凝らさなければいけない。
しかしその見返りとして一家みんなの想像力、(あわよくば)創造力が育まれ、脳の活性化にもつながる。
その上、お金も貯まるのだから、いうことなし(笑)。

私は子どもを育てた経験がない。
だからこういう名言には無責任に喜んでいられるが、↓次の指摘は、そういうわけにはいかない。
段々顔が歪んでくる。

「教育にはカネがかかる。 
とは言っても無知にもカネがかかる」 (クラウス・モーザー卿)

次に行ってみよう。


今度はベンジャミン・フランクリンの名言らしい。

痛ッ! 

もしかしてこれ↓ 私への忠告かい? (^^;




「読む価値のあるものを書くか、書く価値のあることをしなさい」 





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これは2014年1月初旬に書いて一旦、消却。それの復刻版だが、かなり修正し書き加えたのであしからず。

各名言は2014年お正月の日経電子版 『心を揺さぶる101の名言』を参考にさせていただいた。

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2018-04-26 21:03 : 【話題のつまみ食い】 :

やっと終わってくれた、今年のシクラメン花粉症

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  影が尾を引く夕刻時の「おらが村」
  トップとラストの今日の写真は2018/04/22に撮影。
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今年はイヤになるほど長引いたシクラメン花粉症。
やっとのことで先日、咳が止まってくれた。 ホッ!


これまでなら春が来る前に店先から姿を消していたシクラメンの鉢植えが、今年は違っていた。
4月に入ってもまだスーパーの花売り場に居座っていたのだ。 

私がよく買い物をするお気に入りのスーパーには、つい先日まで置いてあった。
困るのは花売り場の前を通らないと、食料品売り場に辿り着けない構造になっていること。

マスクをかける勇気もないので、これまではガーゼハンカチを鼻と口に押しあてて、セーノ!で通り抜けていた。
だがハンカチくらいではとうてい防げるものではないのか、その夜は激しい咳に苦しめられることになる。

先日やっと姿を消してくれた時には、あ~、春が来た!と小躍りして喜んだものだ。もちろん咳もウソのようにピタッと止まってくれた。

シクラメンの花よ、ごめんね。きみが悪いんじゃないのにね。

よっしゃ。今度の冬には勇気を奮い起してマスクをかけてみようじゃないの。
こちらの人の、マスクに向けられる目線ウオッチングをやってみるのも面白いかもしれないよ、系さん。
ブログネタにもなるしね(笑)。


ところで、私がこのシクラメン花粉症を発症するに至った経緯だが、一度それを記事にしたことがあるので、下に貼り付けておくことに。参考になるといいんだけれど‥‥。 

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シクラメンと言えば世界中の人に愛されている冬の室内用の代表的な花です。
殺風景な冬に色を添えてくれるので、私も毎年のように買ってきて飾っていました。

ところが3年前の12月初旬のこと。私の失敗から花粉に遣られてしまったのです。

特大サイズのシクラメンの鉢植えが大特価で売られていたので迷わずこれに飛びつき、その1週間前に玄関の脇に据えたばかりの新しい下駄箱の上に飾りました。

それまでは掃除の際に鉢を持ち上げ、濡れぞうきんで、ちゃちゃっと拭く程度で済ませていました。
それがあの日は余計なことをやってしまったばっかりに、大量の花粉を吸いこむ破目に。

白い化粧板の上に花粉がたくさん落ちていたので、いっそのこと落ちてしまう前に花粉を取り除いてしまえば後がラクになると思ったわけです(アホだね 笑)。

長時間 (と言っても15分くらいなもんでしょうか)にわたって、ご丁寧にも耳かきなどに使う綿棒に絡ませながら順々に花粉を取り除いていったのです。 

で、このときの私の顔はというと、花弁と抱擁するくらいにまで接近していました。

余談ですが、上↑で 「ほうよう」 と打ったら、すぐに変換された漢字が 「法要」! イヤミかい(笑)。 
そう言えば「抱擁」なんて言葉をワードでつかったの、これが初めてじゃないか? (^^;  余談おわり。

で、綿棒で花粉の掃除をしたのが午前中でした。
夕方頃からだったでしょうか。突然、空咳が出るようになったのです。風邪を引いたときの湿った咳とは違います。

すぐにシクラメンの花粉が原因だと気が付いたので、念のためインターネットでググってみました。 やっぱり‥‥。

ある人の息子さんは私よりも敏感だったのか、彼女がよそでもらってきたシクラメンを部屋に置いておいただけでその夜、止まらなくなるほど激しい咳に襲われたらしいのです。その時たまたま普段より大量に花粉が出ていた、ということもあるかも知れませんが。そのほかにも鼻や眼に症状が出る人もいました。

とにかく私の場合は咳だけ。 私には(干し草の中の)ブタ草に反応する花粉症もあるのですが、面白いことに、この干し草では鼻だけに症状が出るのです。咳は出ません。

シクラメンの花粉症には数日苦しめられたものの、この花を手放したら (早い話が、捨てた。ごめんよ、シクラメン)、しだいに治まってきました。

私の馴染のスーパーには売り場に入って行く手前にシクラメンを大量に並べてあるコーナーがあるのですが、注意しなければいけないのはそこを通るときです。 

花粉が大量に出るときには床に落ちている花粉が、人の往来で空中に舞い上がるのでしょう。それを吸い込んでしまうと、夜、激しい空咳に襲われます。

でも申し上げておきます。
上に書いた「息子さん」のように超がつくほど敏感な人は例外としても、普通はシクラメンと長時間、抱擁なんぞしなければ発症することはないんじゃないかと私は思います。 
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2018-04-24 07:47 : 【暮らし/衣食経済】 :

今日の撮りたて in おらが村&隣り村


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今日の写真はすべて2018年04月22日の日曜日に撮影




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2018-04-22 23:53 : 【春】 :

我が家は二人暮らし

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日本女性が実年齢よりも若く見られるのは、もう有名な話である。
それも一因だと思うが、日本人女性と欧米人男性との夫婦の組み合わせでは妻の方が年上であるケースが実に多い。

何を隠そう、うちもそうなのだ。頭の固さではあちらの方が上だけど(笑)。

自慢していいものかどうか近ごろは迷うが、気持がやたら若いのが私の特性の一つ。だから年下の夫の方が私には合っている。

5年ほど前にインターネットの精神科医(だったと思う)のサイトで、密かに自分の精神年齢をチェックしてみたことがある。

結果は40代前半と出た。

念のため(つまりこの記事を書くために)今度はYou Tubeのテストで精神年齢のチェックを受けてみた(ご苦労なこったぁ 笑)。

景色の中に溶け込んでいる色などをみて自分が感じた通りの色を質問に沿って素早く選んでいくという単純なテストだが、結果は何と30代と出た! 5年前より若くなっている。(^^;

しかし正直言ってここまで若くなると、少々不安にもなってくる。
若くなったのではなく、精神年齢が低くなった、或いは認知力が落ちて来たとも解釈できるからだ。

そのうち幼児のように若くなって、最後には天使になってしまうかもしれない(爆)。


軌道修正をして横道から本通りに戻ることに。

さて、20年生きたオス猫が旅立ってからの我が家は、夫と私の二人暮らしだ。
子どもはいない。夫も私も子どもは大好き。けど、いない。

なぜ?と訊かれても困る。一言で答えられるような明確な理由がないからだ。
「時間」に翻弄されているうちにハタと気が付いたら、もうこんな歳になっていた‥‥。
ひょっとしてどこかで玉手箱でもあけてしまったか? (^^;

冗談はさておき、スイスで暮らしてきたこれまでの人生は、それこそあっという間の出来事だったように思える。


残されたこれからの年月は、「時間」に翻弄される人生ではなく、私の方が「時間」を弄ぶくらいの余裕で、ゆっくり呼吸しながら二人で生きて行きたい。そう考えている。



なーんちゃって (^^;








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2018-04-21 22:37 : 【プロフィール+α】 :

私が撮影した写真の中でお気に入りの風景 第1位

              『青い静寂』

 


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2018-04-19 23:15 : 【写真/お気に入りの風景】 :

(3/3)あとは野となれ山となれ

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『(2/3)』からの続きです。
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出発も目前に迫ったある土曜日の夜。
気の置けない山仲間12名が、新宿の居酒屋で送別の宴を開いてくれた。

私はまず最初に皆の前でお詫びをしておきたかった。

「悪いけど、わたし、ご馳走サギをやらかすことになるかもしれないよ」

ニタニタしながら麻雀好きのKさんが声をあげた。
「えっ、サギなの? カモじゃないんだ」

「あははは。ちがう、ちがう。今日はカモじゃないの。サギなの。 
だって日本に舞い戻ってくる確率、かなり高そうなんだもん」

すぐに助け舟を出してくれたのがN君。
「心配すんなって! だいたい君があっちで長く暮らせるとは思ってやしないから。
帰りたくなったらいつでも帰ってきていいんだよ」

N君やい、きみは何ていい人なんだ。
私は心の中で手を合わせた。

「けどな、日本に戻ってくることになったら‥‥。
ひとつだけ〇〇(←私の名前)に言っておきたいことがある」

ドキッ! 何が言いたいんだろう? 恋の告白?(^^; 


「いいかい? 戻る時には土産だけは忘れるなよ」

その瞬間、ドドドッと滝のような笑いが起きた。
鍋の中の春菊や椎茸までもがグツグツ笑っていた(ような気がする)。



旅立ちの日。

「すぐに帰ってくるんだから、見送りになんか来ないでちょうだいね。本当に誰も来ないでよ。絶対に来ないで!」

知人にも仲間にも親戚縁者にも姉たちにも事前に、そう頼みこんでおいたのがよかった。小旅行の気分で、夢風船のように軽くふんわり飛び立つことができたのだから。

≪あとは野となれ山となれ~!≫

小鬼にそう発破をかけられながらチューリヒ空港に降り立ったのは、今から35年以上も前。

タンポポが草原をまっ黄色に染めていた。

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おしまい!  (^^;
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スイスへ行くか行くまいか、かなり悩んでいた時期に、あるラジオ局のスタジオにて仕事の合間に撮影。
           
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2018-04-18 17:57 : 【道草プロフィール】 :

(2/3)決断力のなさに、トホホホ

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今日の記事は昨日の『(1/3)』からの続きです。


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            『決断力のなさに、トホホホ』

決断するまでの心の葛藤は並大抵のものではなかった。
それこそ脳みそが原型を留めなくなるほど悩みに悩み、考えに考え抜いた、その末の決断だった‥‥。

‥‥はずなのだが、どっこい、日本を離れる日が近づくにつれて、またもや気持ちが大きく揺れ始めたのだ。
誰かに後ろ髪をグイグイ引っ張られているようで、寝ても覚めても首や肩のあたりが重い。

ワラをも掴む思いで新宿の街角に立っている占い師のところへ走った。
占い師に手相をみてもらうのは初めての経験だ。

「あの‥‥、ヨーロッパへ行って向こうの人と結婚するかもしれないんですけど、どうなんでしょうね。うまくいくでしょうか?」

蚊のなくような声しか出てこない。

「あ~、これは間違いなく離婚しますね」
占い師は淡々とそう言うと、今度は念を押すように訊いてきた。

「あなたの家系には離婚している人が何人かいるでしょ?」

さてと‥‥。
私は、結婚している姉たちや叔父や伯母など親戚一同の顔を思い浮かべてみた。

いない。誰もいない。うちの家系には離婚経験者が誰もいないことに、このとき初めて気が付いた。

いや~、待て待て。役所の帳簿には✖印がついていなくとも、家庭内離婚ってこともあるしなぁ。
うちの両親だって、わかりゃしないぞ。そのくちだった可能性は大いにある。

病弱だが気が強くて飛び切り頭が良かった母と、頭も気も弱かった父とでは合うわけがない。
結婚する前から既に家庭外離婚をしていたんじゃないか? 

と言ってもあくまでもこれは、子どもの時の私が父と母の間を流れる空気だけで感じとっていた憶測にすぎない。
だけど今となってはもう確かめようがない。母は私が反抗期の頃に、父は私が夫と知り合う前に亡くなった。

そうかぁ、離婚ねえ。
国際結婚どころか結婚そのものに自信がもてない私には、あり得る話しだ。

そのとき、背後からくぐもった声が聞こえてきた。
振り向くと、私にそっくりの顔をした小鬼がいた。
はは~ん、後ろ髪を引っ張っていたのもこいつだな。

≪結婚は何かのご縁だっていうけれど、離婚だってやっぱり何かのご縁だよ。そうなったらそうなったで、離婚の縁に乗っかって生きてけば、人生、また面白いことに出くわすって≫

ムッとした。

≪よく言うよぉ。海を越え山を越え、砂漠を越えてだよ。わざわざスイスくんだりまで離婚のご縁に乗っかりに行くんかい≫

≪1億光年の彼方へ飛び立つわけじゃあるまいし‥‥。ちっぽけな地球船の中をちょこっと移動するだけじゃないか。グダグダ考えないで一度、彼と暮らしてみるこった≫

≪さっきまでは髪を引っ張ってたくせに、今度は押しかい!≫

あっけにとられる私にお構いなく背中をグイグイ押してくる。
米粒ほどしかないちっぽけな鬼なのに、横綱級の力で押してくる。

そうやって押されているうちに、朝が来て夜が来て、また朝が来た。

気が付いたらスイスの方角に頭を向けて、ぐっすり眠れるようになっていたのだ。

どうやら私は、自分の中に棲みついている小鬼に押し切られてしまったらしい。


ーーーつづくーーー

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このあと『(3/3)』に続きます。


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※今日の写真も昨日の写真と同じ場所で撮影。

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2018-04-17 04:07 : 【道草プロフィール】 :

(1/3)「ガイジンと結婚?」

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            1/3 『 ガイジンと結婚?』

日本で暮らしていた頃、仕事がらみで英会話スクールの夜のコースに通っていたことがある。
クラスで一番熱心だったのは、私より数歳年下の女性Aさん。当時はまだ大学生だった。

そのAさんからある日、こんな打ち明け話しを聞かされた。
「私ね、ゆくゆくは仕事をみつけてイギリスで暮らすつもりなの。
本音を言えばぁ、イギリス人と結婚できればいいなぁと思ってるんですけどねぇ‥‥」

偏狭な世界観のよどみの中で生きていた当時の私は、彼女の甘ったるい喋り方にお局さまモードで異議を唱えたくなった。

「外人と結婚? 私はゴメンだわ。数年くらいだったら外国に住んでみるのもいい。外国の人と友だちになるのも悪くない。だけど結婚でしょ? ずっとそこであっちの人と暮らすわけでしょ? 想像するだけでストレスがたまりそう。価値観が違うもの。『あ・うん』というわけにはいかないわよ」

鼻息を荒げてまくしたてる私に、彼女はスパッと切り返してきた。

「それじゃあ日本人と結婚すれば、ストレスが少なくなるとでも言うんですか?! 日本人であろうとイギリス人であろうと、一緒に住んでいれば価値観のズレはどこかに出てきます」

さっきとはえらい違いだ。

「それに、あなたが言うのは単に馴れ合いってことじゃないですか? 
あっ・うんの呼吸で暮らせる夫婦なんて、めったにいないと思いますけどね」

いきなり10年も20年も年を食ったような彼女の口ぶりに、私はただただうろたえるばかりで二の句が継げられなくなってしまった。


ところが‥‥。
いやはや、人生とはまったく奇妙なものである。
何年か後にはAさんと私の立場が逆さまになってしまったのだ。
AさんはAさんで故郷に住む高校時代の先輩と結婚することになったし、私は私でガイジンとガイコクで暮らすことになったのだから。

春めいてきたある日、友だちの一人に思い切って打ち明けてみた。
「わたし、スイス人と結婚するかも‥‥」

とっさに彼女は眉間をギュッと寄せて、ク〇真面目な顔で訊いてきたものだ。

「あれっ? 今日は4月1日だったっけ?」

ーーー つづく ーーー


***************************
※このあと「(2/3)」に続きます。
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※ 今日の写真 2015年5月11日、グラウビュンデン州のGuarda→Ardezをハイキングしながら撮影

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2018-04-16 05:40 : 【道草プロフィール】 :
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