んっ? おつりが おかしい

 

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  (2017/10/15撮影)




すきま時間を利用してバスで隣り町まで買い物に出掛けた。

バスを降りるや駆け足で広場を突っきり、突っきったところにあるスーパーマーケットに走り込む。15分後に来る下りのバスに乗って帰りたかったからだ。

あれこれそれと夕食に必要な食材限定でスーパーのかごに入れると、脇目もふらずにレジーに突進。

しめた!すいている。

高齢のおばあちゃんが今、支払おうとしているところだった。次は私の番だ。これならバスに充分間に合うだろう。


おばあちゃんは何やらぶつぶつ言いながら、くたびれた布製の大きな小銭入れを目いっぱい開いてかき回している。

よくもこんなに小銭を集めたもんだ。

初めのうちは私も余裕で眺めていたのだが、おばあちゃんはかき回すだけで、いっこうに次の動作に移らない。

少しイラッとしてきた。

レジーのおじさんも見かねたのか、椅子から腰を浮かして小銭入れを覗き込んでいる。

「ほら、ここに5フラン硬貨が2枚あるじゃないですか」

「でもね、5フランは見つけやすいから取っておきたいの」

レジーが空いている今は、小さいコインで払いたいという。

彼は、はいはい、そうしましょと、おばあちゃんのリズムに合わせて、ゆっくり数えながらコインをつまみ出している。

私はわざとらしく腕時計を見る。


「はい、これでいいですよ。財布が軽くなりましたね」

レジーのおじさんがおばあちゃんに、にっこり微笑みかける。

おばあちゃんも、にっこり微笑み返す。

私はイラついてまた時計をみる。

「はい、レシートです」


あ~、やっと私の番になった。

買い物は3点だけだから、バーコードの読み取りもピーピーピーと、ものの数秒でおしまいだ。

合計金額が12フラン30ラッペンと出たので、2フラン30ラッペンの小銭は硬貨で払い、あとは50フラン札を渡した。

(註/ここでは便宜上、10ラッペン=10円 1フラン=百円としておきます。50フランは5千円)


レジーのおじさんも私が急いでいるらしいと感じ取ったのか、おつりはレシートと重ねて素早く渡してくれた。

私はそれを確認もせず財布の中にねじ込み、ちゃちゃっと買い物を紙袋に投げ入れて、また駆け足で広場を突っきった。

ついてるぅ! バスがグッドタイミングでこっちに向かって来るところだった。



うちに帰ると、まず財布からグシャグシャのお札を取り出した。きちんと入れ直したかったのだ。


んっ? おかしい。変だ。

私は確かに50フラン札(5千円札)で支払った筈なのに、どうして50フラン札がここにあるんだ?

あと20フラン札が2枚で、おつりが90フラン(9千円)? 

私が100フラン札で支払ったのならこれで間違いない。けど、私の財布にはお札は50フラン札1枚だけしか入っていなかった筈だ。


私はすぐにキッチンに駆け込んだ。
出かけるときに、50フラン札だけで充分だと思ったので、財布から100フラン札を抜き取り、キッチンの端に置いてうちを飛び出したからだ。

やっぱりなぁ。

キッチンに入るや100フラン札が目に飛び込んできた。



つづく

_________________________

(ここまでは旧ブログとほぼ同じ内容ですが、続きはあのときの私の心理状態を新たに書いてみたいと思いますので、気が向いたときにまた続けることにします。)


 


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 (2017/10/15撮影)


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2018-10-14 07:19 : 【エッセイ/二つの国の狭間で】 :
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